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ストーマについて
ストーマとは、病気や障害のために手術で腹壁に設けられた便や尿の排泄口のことを指します。人工肛門、人工膀胱と呼ばれているものです。ストーマには消化管からのものと尿路由来のものがあります。
消化管由来のもの
①回腸ストーマ(イレオストミー)
小腸ストーマの中で一番多いもので、右下腹部に造設されます。
②大腸ストーマ(コロストミー)
大腸ストーマは、上行結腸ストーマ以外は主に左腹部に 造設されます。
尿路由来のもの
尿路ストーマ(ウロストミー)
ウロストミーは膀胱切除後に、腎臓からの尿を排泄されるために作られるものです。
①回腸導管
回腸の一部を導管として使ったもので、主に右腹部に作られます。
②尿管皮膚瘻
腎臓からでる尿管を皮膚に縫い付けたものですが、患者様の状態に合わせて左右両側もしくは片側に造設されます。
現在、人工肛門、人工膀胱装着者(オストメイト)はおよそ20万人程度いらっしゃるとされています。およそ、1000人に対し2名程度の比率になります。オストメイトの方は内部障害の方が多いため、外観では判断することが困難です。括約筋がないため、排便や排尿をコントロールすることが難しく、そのことが外出することに対する心理的なバリアになってしまうことが多いようです。
ストーマからの排せつ物受ける袋(パウチ)に便や尿がたまってくると外出のトイレでそれを袋の下部にある排出口から捨てることになります。
オストメイトの方は排出後、パウチや腹部を清潔に保つことが非常に大切なことになります。
便や尿の排出は、一般的なトイレでも可能ですが、やはり立位で行えるオストメイト用のトイレが望まれます。
オストメイト対応のトイレは、温水の出るパウチや腹部などを洗浄するためのハンドシャワー混合栓があり、液体ソープ容器、トイレットペーパーホルダーが手元の使いやすい位置についています。また、腹部を観察できる鏡もあります。
現在も、オストメイトの方の数は徐々に増える傾向にあり、今後ともオストメイト対応トイレなどの配慮は不可欠なものになると思われます。