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原田歯科医院

スペシャルニーズ歯科(障がい者歯科)・歯科訪問診療

ゆりかごから墓場まで、安心してかかれる歯科医療を提供します

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デノスマブ(プラリア)について

デノスマブの薬理作用

骨粗しょう症は骨を壊す細胞(破骨細胞)と作る細胞(骨芽細胞)のバランスが崩れることで、骨がもろくなってしまい転倒することなどにより骨折する危険性が高くなります。

骨芽細胞から産生されるRANKリガンド(RANKL)という物質は破骨細胞の形成、機能などを促進しますが、何らかの原因によりRANKLが過剰に産生されると過剰な骨吸収につながります。

関節リウマチの関節箇所では活性化されたT細胞及びB細胞の浸潤や滑膜線維芽細胞の異常な増殖などが起こっていますが、これらの細胞においてRANKLが高発現していて、破骨細胞の形成・機能・生存が亢進されることで、関節近傍の骨破壊を誘発するとされています。。

デノスマブはRANKLに結合しRANKLの働きを阻害することで破骨細胞による骨吸収の亢進を抑制し、骨密度を高めることにより骨粗しょう症を改善する作用をあらわします。
またRANKLの働きを阻害することで、関節箇所の破骨細胞による骨吸収を抑え、関節リウマチにおける骨びらんの進展や関節の骨破壊を抑える作用をあらわします。

本剤は特定物質に結合する抗体として造られたモノクローナル抗体であり、特定分子の情報伝達を阻害する分子標的薬となります。

本剤の副作用として、顎骨壊死、顎骨骨髄炎があげられていますが、その対応として顎骨障害の高リスク群の患者様にに対しては3か月の休薬が推奨される時期がありました。
この休薬はエビデンスが不確かで各国での対応はバラバラなものでした。

例えば、日本や米国は休薬がガイドラインで推奨されていましたが、ドイツなどではほぼ休薬は行われていませんでいた。

ガイドラインができて数年後どうなったか?

休薬を支持してきた日本、米国では休薬前後で数倍、顎骨壊死、顎骨骨髄炎が増えたのとは対照に、休薬を不支持のドイツはほぼ、低水準のまま横ばいで経過していました。

国内でも休薬、非休薬の大規模な検証が行われましたが、やはり非休薬の集団のほうが顎骨障害の発生は少ないという結果になりました。

このことから、現在は

①デノスマブ、BP製剤の服用が顎骨障害の原因ではなく、骨粗しょう症自体が顎骨障害の高リスク要因である。

②休薬をすることにより、急激なリバウンドが起こり顎骨障害のリスクを高めている。

③デノスマブ、BP製剤を処方された患者様は、もともと顎骨障害の高リスク群であり、顎骨に対する感染リスクが高いため、最低でも3か月に1度程度の口腔ケアが必要であり、抜歯やインプラント埋入など歯科において日常的に行われる顎骨に侵襲を伴う手術においては術前の抗生剤の処方、感染を起こしにくい手技(例えばなるべく緊密な閉鎖創は避けるなど)を考慮すべきとされています。

④様々な検証を鑑み、原田歯科ではデノスマブ、BP製剤の休薬は基本的には行わないという対応としています。

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