八王子にある歯医者さん 原田歯科医院

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パルスオキシメーターとカプノメーター

原田歯科では、静脈麻酔時にパルスオキシメーター(SPO2(動脈血酸素飽和度)や脈波を測定します。)とカプノメーター(呼気中のCO2濃度を測り、その波形を表示します。)を使用しています。
静脈麻酔時の歯科治療は、基本的に意識消失は伴いますが、自発呼吸は温存したままで行います。薬剤としては、鎮静薬であるミタゾラムや静脈麻酔薬であるプロポフォールを使用しますが、特にミタゾラムは呼吸抑制が強く、肥満や高齢者などの場合、容易に舌根沈下などを起こし、上気道閉塞が起こるため呼吸ができなくなります。
気道閉塞が起こると、換気が行われなくなりますので、酸素の取り込みが行われなくなり、動脈血中の酸素濃度が低下してきます。その時点になり、ようやくパルスオキシメーターがSPO2の低下を感知します。正確には脈波をよく観察するともう少し早く換気がうまくいっていないのがわかるのですが、いずれにしても気道閉塞が起きてから多少のタイムラグが存在します。ただし、予備力のない高齢者などでは、気道閉塞が起こるとすぐにSPO2の低下がみられることがよくあります。

それに対してカプノメーターは呼気中のCO2濃度を測定しているため、気道閉塞が起こればCO2を直ちに感知しなくなりますので、ほぼリアルタイムに換気の状態を知ることができます。また、その波形(カプノグラフィー)を見ればさらに細かい情報を得ることができます。それにより直ちに気道確保を行うことができます。気道管理には、カプノメーターは不可欠といわれるゆえんです。

自発呼吸下の歯科治療の際、通常は鼻カニューレで酸素投与を行い、おまけに歯科治療の際は開口しているわけですからカプノメーターの有用性(精度)には疑問があると思われていますが、当院では鼻カニューレタイプのアダプターにメインストリーム(通過する呼気を直接CO2センサで測るタイプ)のCO2センサを取付け、呼気ガスの測定を行っていますが、よほどの鼻閉がない限り、注水下の歯科治療時、注水なしの開口時、閉口時などで比較してもほぼ正確に測定が行われていました。

メインストリームのカプノメーターを使用すると、その応答性の速さや波形ひずみが少ない特性により患者様の体位、頭位を変えることにより気道閉塞を起こしにくいポジションを探すことができます。それを記録に残すことにより、その後の気道管理をスムーズにできます。

静脈内鎮静法は、歯科恐怖症や異常絞扼反射のある方には不可欠な手法だと思います。また、自発呼吸を残すメリットもありますが、気管挿管されしっかりと気道管理ができる全身麻酔と比べると気道管理においてはリスキーな面もあります。さらに、特に意識消失を伴う静脈麻酔の場合(当院ではBIS値60台前半が至適鎮静度となる方が多い)、圧倒的に全身麻酔に比べ、注水を伴う歯科治療は難度が高いと思います。また、除痛に関しても、アルチバなどの麻薬を使用しませんから、確実な局所麻酔が行われていないと、鎮静が浅くなったり、体動が出たりすることで治療が難しくなります。局所麻酔や歯科治療が手早く的確にできることが治療をすることが歯科医に求められます。