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恐るべき!70歳台

仕事柄、あらゆる年代の方を診療していますが、印象に残るつわものが多い年代が70歳代の方です。とにかく外来にこられる方は、元気な方が多いです。ちなみに0歳の平均余命は、男性78歳、女性85歳ですが、70歳の方の平均余命は、男性14年、女性18年となっています。厳しい時代を生き抜いてきた精鋭が今を生きる70歳代なのですから、当然なのかもしれません。自分の父親を見ていても、70歳代は、和食中心の食生活、時間があればあちこち動き回り、病院などもまじめに通っているのですから、年をとっていること以外は、若い年代よりもはるかに健康的な生活をしているように見えます。

これらの方は、健康に対する投資や時間を惜しまない方が多く、じつはインプラント治療を希望される方が多い年代でもあります。若い年代の方ほど、外科的な治療を避けたがる傾向があるのですが、年齢が高くなると逆にそういった意識の壁が少なくなるのか、よく相談されることがあります。いくら、元気そうに見えても、全身疾患を抱えている方が多いので、そのあたりは注意が必要です。いままで、義歯で苦労されていた方が、インプラント治療が終わり帰り際に「これで何でも食べれるようになったら、ますます長生きしちゃうね。」といわれ、なんと答えてよいのか困る場面もありました。

また、定期的な歯科検診なども、60歳代以降の方の受診率は有意に高くなっています。この年代以降の方は、日ごろの正しい口腔ケアと定期的な検診、歯石除去などが行われていると、ほとんど歯を失うことはないため、とても効果的です。残存している歯の数が多い方ほど、認知症の発生率が低い、健康余命が長い、医療費が低い(医療にかかることが少ない、つまり体の不調が少ない)などということが、歯科のシンクタンクの調査で分かっています。

おそらく、70歳代の方は残りの人生をどうやって過ごしていくかを前向きに考えていらっしゃるのだと思います。訪問診療などをしていると、同じ70歳代でも認知症が進んだ方や、寝たきりになってしまった方も少なくありません。残念ながら、平均余命=健康余命ではありません。残りの人生において、「食べる」ことは、とても大切なことです。旬の恵みをいただくことは、まさに「生」を実感するときでもあります。むかしは、「もう年寄りだから、歯なんてなくたっていいよ。」などといわれる方も結構いらっしゃったようですが、最近は様変わりしています。「食べることが楽しみ。」、「死ぬまで、おいしくものを食べたい。」そういう方が増えています。そういう方の充実した人生のために歯科が、お役に立てればうれしいことです。