八王子にある歯医者さん 原田歯科医院

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ゆりかごから墓場まで

これは、イギリスの社会福祉政策のスローガンですが、違う意味で私たち開業医にとっては、プレッシャーのかかる言葉です。

私たちにとっては、「生まれてから、死ぬまで口の中のことは、お前一人で責任を持て」といわれているようなものだからです。

ところが、じつは口腔という狭い領域は、分類上面倒な領域なのです。

現在、日本では口腔の疾患を扱うのは、歯科医であるとされています。それ以外の部位については、医科のさまざまな科の医師が担当しています。

口腔も体の一部に違いないのですが、独立してしまっているのです。
ところがこの仕組みが、とても面倒で、誤解されやすい事態を招いています。

たとえば、口腔疾患の手術の場合、歯科医師の麻酔医が全身麻酔をかけますが、口腔疾患の麻酔のためだけに歯科麻酔科があります。

また、口腔という狭い領域の中で、

1)虫歯の治療を扱う保存科
2)欠損の治療を扱う補綴科
3)外科的な処置を扱う口腔外科
4)口腔疾患の手術などで、全身麻酔を担当する麻酔科
5)予防を担当する予防歯科
6)高齢者の歯科治療を扱う高齢者歯科
7)歯科矯正を扱う矯正科
8)障害者の歯科治療を扱う障害者歯科
9)顔面の欠損の補綴(エピテーゼ)を扱う顎顔面補綴
10)インプラント治療を扱うインプラント科

ざっと思いつく臨床科だけでも、このくらいありますから実際はもっと多くの科があり、分業がなされているのでしょう。

はっきり言って、わけが分かりません。

たしかに、専門性か高く分けざるを得ない面もあるのですが、口腔領域だけでこれは、何か多すぎる気がします。

これらの科が、それぞれ専門性を強調して排他的になってしまったら、患者様はどこに行けばよいかわからなくなってしまいます。

あくまでも、私見ですが、歯科が現在歯だけ扱っているという感覚は現状にそぐわないので、

1) 口腔科(口腔疾患全般を取り扱う科)
2) 口腔外科(顎顔面の広範な外科処置を伴う疾患を扱う科) 
3)口腔矯正科(歯や顎矯正、顔面の穂綴を扱う科)

程度にして、その科の中に専門科を設ける程度がよい気がします。

口腔外科と、口腔矯正科は生涯かかる方は少ないでしょうから、口腔科が患者様の口腔の生涯のかかりつけ医になるという形が分かりやすいと思います。

また歯科も昔に比べ、外科的な要素、再生医療の分野の発達がめざましく、全身的な要素との絡みも多くなっていますので、そのうち医科に吸い込まれてしまうかもしれません。

100年後、歯科はどうなっているのでしょうか?