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アナフィラキシーショックについて

アナフィラキシーショックは、激烈なアレルギー反応が短時間に起こり、重篤な予後をもたらすことがありますが、決してまれな疾患ではありません。現在でも年間60-70人程度の方がなくなっています。

歯科でも、誘因となりうる医薬品(抗生剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)など)は他科同様よく処方されますし、ラバーダム防湿やグローブでラテックスの使用頻度が高いことからも注意しなければならないアレルギー反応です。
局所麻酔薬も誘因として患者様から訴えが多いですが、調べてみると局所麻酔薬自体が原因のことはかなりまれで、心因性のものや血管収縮剤による反応、血管収縮剤の酸化を防ぐ安定剤や防腐剤などによるものによるものが大半を占めるようです。

アナフィラキシーショックは、免疫グロブリンIgEを介するⅠ型アレルギーです。Ⅰ型アレルギーは即時型アレルギーともいわれ皮膚症状では、15分から30分にかけて最大に達する発疹、膨疹を呈します。外来性の抗原が肥満細胞や好塩基球の膜表面の抗原特異的IgEに結合すると細胞から即時にヒスタミン、ロイコトリエン、プロスタグランジン、トロンボキサン、ブラジキニン、などの種々の化学伝達物質が遊離し、平滑筋収縮、血管透過性の亢進と漏出、腺分泌の亢進などが起こります。
症状としては、膨疹、上気道浮腫、ぜんそく、血圧低下、腹痛、嘔吐、下痢などがあり、短時間で症状が出るものほど重症化の傾向が見られます。
気道閉塞や循環の虚脱などにより死亡することがあります。

アナフィラキシーショックは、先行症状として目のかゆみ、鼻閉などの鼻症状がみられるため、それらのことが観察される場合発症を疑います。

発症が疑われたら、モニタリング開始、酸素投与開始。ためらわずに0.1%アドレナリンを成人であれば、0.3-0.5ml(小児は0.1ml)大腿部前外側に筋注します。症状の改善が見られなければ、15分毎に筋注もしくは静脈確保後、静脈内投与を行います。
血圧低下に対しては、輸液(生食、乳酸リンゲル液など)を急速に行います。その後は、抗ヒスタミン薬、サルブタモールなどのβ刺激薬の吸入、副腎皮質ステロイドの投与などを行います。
優先されるべきはアドレナリン投与であり、早急に行われることが予後に大きく影響します。

気道閉塞などが起こり、窒息の危険が予見できる場合は、気管挿管、もしくは気管切開が必要になります。
状態が落ち着いた場合も、1-23%に初回反応から1-72時間以内(ほとんどは8-10時間後)に症状が再燃することがあるため(二相性反応)専門医への搬送を行います。