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プロポフォールについて

歯科における静脈内鎮静に使用する薬剤に、ミタゾラム(商品名ドルミカム)とプロポフォールという静脈麻酔薬があります。
そこそこ治療時間が長いものに関しては、ドルミカムで導入し、プロポフォールで維持をするのが一般的です。

今回は、歯科における静脈内鎮静時におけるプロポフォールについての話です。

プロポフォールの特徴は、速く効き、速く醒めるのが特徴です。一気に静脈内投与すると20-30秒で作用が発現し1分もすると最大効果(寝てしまう)になります。効果時間は5-15分程度ですから、特に拮抗剤がなくとも他の麻酔薬とくらべて圧倒的に醒めるのが速いため、その特性を生かして少量ずつシリンジポンプという器械で投与し続けるという使い方ができます。
半減期が長いものだと、1回注射してしまうと、鎮静度のコントロールができないことや、投与量が多くなると拮抗剤なしでは覚醒までの時間がかかりすぎてしまいます。

歯科における静脈内鎮静時におけるプロポフォールの長所は、

①効きも速く、切れるのも速いため鎮静度のコントロールがしやすい。
②BISモニタにて数値でおおよその鎮静の程度が分かるため、それを参考に投与量をコントロールできる。
③代謝が早いため、長時間の鎮静にも使用しやすい。
④多幸感があるといわれる。
⑤制吐作用があり、いわゆる嘔吐反射が強い患者様にはよい。

逆に気をつけないといけないことは、

①ドルミカム、プロポフォールともに呼吸抑制が起こるので、呼吸はしっかりと監視して適正な鎮静度を保つ。
②特に肥満、猪首、小顎症、呼吸器疾患がある患者様などの場合は、気道の閉塞に注意が必要。
③プロポフォールは用量に対する効果の個人差が著しい。(5倍程度の差が在るという話もあります。)
④鎮静作用はあるが、鎮痛作用はなく、ドルミカムに比べると健忘効果が弱いため、処置中の記憶がのこっていることがある。ドルミカムとの併用が必要。
⑤脂肪乳剤に大豆、卵黄レシチンが含まれているため、大豆、卵アレルギーのある患者様には使いにくい。
⑥血管注入時に痛みがあり、漏出などにより組織の損傷がある。(しっかりとした静脈確保が必要。丸石製薬のものは血管痛が少ない。)
⑦脂溶性のため、脂肪に取り込まれ血中に再分布するため、覚醒が遅れることがある。太った女性には要注意。
⑧BISモニタとシリンジポンプがないととても使いにくい。
⑨プロポフォールが尿酸の排出を促進し、尿の色が変化することがある。
⑩細菌が繁殖しやすいので、低温保存する。
⑪拮抗剤がない。(自然に醒めるのを待つだけということですが、これは自然で安全な方法です。)