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顎がカクカク鳴りやすい人

口の開け閉めをするときに顎が、カクカクなる患者様が、「自分は顎関節症ではないか?」と、来院される場合がよくあります。

顎関節症は、
1)顎の開閉時になるカクカク音(クリック音)またはその他の雑音
2)開口時の疼痛
3)開口障害(指2本分、2横指以上口が開かない)
などがそろって、臨床的に顎関節症と診断されます。

基本的には、顎関節に過大な力がかかり続けることなどが原因で、関節の動きをスムーズにさせている、関節円板(靭帯のふくらみ)の位置がずれることにより起こってくるとされています。
カクカクなるクリック音は、そのずれが軽微なときに起こる関節雑音です。

クリック音だけでは、顎関節症ではありませんし、実際クリック音がある方のうち、7割以上が、それより先の病態に移行しません。ただ、クリック音がなるには、やはり理由があるようです。
おおまかに、

1)顎関節のサイズに対して、より大きな力がかけ易い場合

①関節の小さい女性
②開咬(奥歯がかんでいる状態で、前歯が全くかまない方、主に、子供の頃の指しゃぶりや、のみこみ、嚥下の癖などにより起こることがほとんど)のように、形態的に奥歯が、かみ合う頻度の高いもの
③顎を左右にずらしたときに、糸切り歯(犬歯)(最初に当たらず、奥歯でずれる力を受けてしまう方(犬歯誘導でない方)
 
奥歯で、しっかりかめることは、一見よいことのように思われますが、逆に強くかむことができてしまうことが、結果的に関節に過大な負担をかけてしまいます。
特に、関節の小さな女性の場合は、なおさらです。

通常は、顎を動かすと、まず前歯が当たることにより、奥歯がかみ合わないようになっているため、前歯が、緊密にかんでいる方の場合は、実は奥歯でかみにくくなっており、そのことが関節への負担を自然に少なくしています。このような方は、関節に症状はあまり出ません。

前歯は、歯根の表面積が小さいので、かめる限界が奥歯の、1/2-2/3程度しかありません。

2)上下の歯を、長時間かみ合わせてしまう場合
①習慣的、心因的な理由で、上下の歯をかみ合わせ、続けてしまう方
②ガムなどを長時間かむ習慣のある方

通常、1日20分以上、上下の歯をかみ合わせていると、歯、歯周組織、咀嚼筋や顎関節などのいづれかの弱い部分に何らかのトラブルが出てきます。

顎関節は、どちらかと言うとその他の組織に比べ、痛みが出にくく、いったん関節円板の位置がずれてしますと、元に戻りにくいため、なかなか治りません。

また、手や足とちがい、無意識で力をかけてしまっていることが多く、力のコントロールが難しい
ことも、すっきり治らない原因です。

ただし、これらの要素があっても、全く顎関節の症状を出さない方が、ほとんどです。

これは、蛇足かもしれませんが、東京で、勤務医をしていた頃は、関節の症状を訴える方が多かったのですが、転勤で千葉の漁港のある小さな地方都市で診療していたときには、ほとんどそのような患者様はいませんでした。

顎関節症は、食習慣、その方を取り囲む環境などにより、器質的な変化、精神的なマイナスの因子によって起こる一種の習慣病といえるかもしれません。