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治療紹介

原田歯科医院

スペシャルニーズ歯科(障がい者歯科)・歯科訪問診療

ゆりかごから墓場まで、安心してかかれる歯科医療を提供します

スペシャルニーズ歯科(障がい者歯科)・歯科訪問診療

スペシャルニーズ歯科(障がい者歯科)
歯科訪問診療

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高齢者の口腔メンテナンス

現在高齢化のスピードは非常に早く、原田歯科でも午前中の患者様の平均年齢が80歳近くの事があります。原田歯科が開院して24年ぐらいがたち、当時60歳ぐらいで若く元気な患者様ももう80歳半ばになりました。ずいぶん多くの患者様も亡くなられました。
実は、開院当時は1階が駐車場で、2階に受付、診療室を作ってしまったため、開院後早い時期に歩行が困難になった患者様が階段を登れなくなり、急遽、医院の内部をくりぬいて、現在のエレベーターを設置しました。
その後、既存の患者様が高齢や障害のため車いすになり、また原田歯科が当初の設立目的であった障害者診療に力を入れることになったため、すべてがスペース不足になってしまいました。
患者様の半分近くは介助なして通院困難なため、広い待合スペース、車いすで移動できる動線確保、多目的トイレ、診療室に介助者、付添い者の同席スペースが必要なため、広い診療、待合スペース確保の必要性がありました。また、多様な障害者に対応するため多くの歯科衛生士の配置、各種生体モニター、麻酔器、鎮静のための鎮静タワー(2機)、ポータブル内視鏡、即日修復のためのCADCAM機などかなりの機器が自走できるような動線確保が必要です。また、フロアが3階に渡るため、院内オリエンテーション用のネットワークカメラ、PHS、館内放送などが必要になりました。先日、IT担当の石井さんが原田歯科のモニターの数を数えてきましたが、40以上あったそうです。PCも20台以上あります。
もう狭くてどうにもならない状態でした。そのため、駐車場であった1階を廃止、バリアフリーの待合室、受付事務所に改装しました。
もうほとんど、開院当時の面影がなくなってしまいました。そのうち、手狭になりそうな予感もします。
また、スタッフも高齢化も配慮しなければいけません、そのために院内に物品用のエレベーター(ダムウェーター)を設置しました。

話がそれたようですが、人間も時間とともに変化していきます。高齢者はただ年を取っただけの方ではありません。様々な持病があり、一見体力がありそうでもかなり予備力は落ちていて、きちんとメンテナンスしてないとすぐに機能の喪失を起こします。また、急に原因がわからない機能障害が出ると死の予兆の場合があります。

最近特に強く思うことは、口の中が清潔で、口から食事をとれているということが高齢者にとっては非常に大事だと思います。障害があったり、病気になると途端に口の中が汚くなります。ここが歯科の介入ポイントです。この時点で歯科受診をして、口腔内の清掃を徹底することで、今後起こる歯周病やう蝕(虫歯)の大洪水を防ぐことができます。
全体的に、受診のタイミングが遅すぎる方が多く、本当に食べれなくなってきてから受診すると、疾患の重複により一般の歯科で治療を断られたりするようになる事例が多くあります。口の中を清潔にするという行為自体が重要で、そこは歯科の本質であると考えます。

口腔メンテナンスには特別な治療はいりません。口腔内診査を行い、全身状態、生活習慣などを聞き取り、無理のないメンテナンスプランを考えていくことになります。定期的な口腔清掃、ケア指導、保湿ケアなどを行い、ご本人、介助者の方に口の中に関心を持っていただくようにします。必要であれば無理のない範囲で治療を行うようなります。それだけで、充分効果があります。

また摂食嚥下に関しても、やむを得ない事情で経管栄養になったとしても、経口に戻せる可能性がある場合はなるべく早期に戻すようにしたほうが良いと考えます。患者様も生きる喜びも感じられるし、口からいったん食べなくなると経口摂取に戻すのに大変な努力が要ります。また、口から食べなくなると、途端に口腔乾燥が起こり、汚れが付きやすくなりますので頻回の口腔ケアが継続的に必要になります。

口の中が清潔で、口からごはんが食べられる。歯科の本質はこれに尽きると思います。

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