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治療紹介

原田歯科医院

スペシャルニーズ歯科(障がい者歯科)・歯科訪問診療

ゆりかごから墓場まで、安心してかかれる歯科医療を提供します

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歯科訪問診療

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なぜ、歯の治療はいっぺんにまとめてやってくれないのか?

歯科は、予約制のことが多いため、仕事の都合や行きたいときに受診できないなどの理由で通院が中断してしまう方が、少なからずいらっしゃると思います。

予約をとっても、治療は数分で終わることもあり、何度も決められた時間に通わなくてはいけないため、結構ストレスになります。

治療の時間を1時間ぐらいとって、なるべくまとめて治療してほしいと思う患者様がいても全く不思議ではないですし、実際そのような希望はよく言われます。

歯科医としては、経営的な部分で言えば、1日30人であろうが、3人であろうが治療する仕事量が同じであれば報酬はさほど変わりませんので、、少ない人数のほうが器具や人手が少なく、経費が少なくて済むので、そちらのほうがよいに決まっています。
また、患者様の満足度も高いでしょう。

私自身も、どちらかというと一気にまとめて治療をしてしまいたいほうですし、過去には、高校の友人で、今は有名なエコノミストになってしまった親友が、ロンドンに急遽赴任するさい、3時間がかりで、15本近くの虫歯治療(抜歯、神経を抜くなどの処置も含む)をやったこともあります。
麻酔も、1.8mlのカートリッジ10本を使用し、途中、休憩を取りながらの治療でした。

しかし、その治療後、ほとんど口の感覚がないはずであるにもかかわらず、彼は出前で頼んだすしをペロリとたいらげ、何事もなかったように帰る姿を見て、「こいつは、大物になる」と確信したものです。

話が、それてしまいましたが、日本の歯科で1日の患者様の数を少なくして、集中して治療することが難しいことには理由があります。

1)まとめてできる治療は、実は、さほどない上に、制限もある。

いくらまとめて治療するといっても、物を積み上げていくような治療では、それも可能ですが、体の治癒を求めていくような治療は、やはり生体の治癒のための時間、治療の経過を見るための時間、補綴物(冠、ブリッジ、入れ歯など)などを作る時間が必要なので、まとめてやることにも限度がありますし、治療の流れに関して保険制度が認めないものもあります。

経過が良いときは、問題ありませんが、特に根管治療などで経過に問題があると、1からやり直しになってしまい、患者様、歯科医院ともに、大きな時間的、経済的なロスになります。

また数は少ないのですが、長時間時間をとっていると念を押しても、何度も無断でキャンセルをする患者様もいて、1時間丸々診療に穴があいたことなどがあり、困ることがありました。

2)医療費削減のためにさまざまな「しばり」が、保険制度に存在し、診療の抑制をせざるを得ないようになっている。

1ヶ月の患者様1人あたりのの治療費の平均が、都の平均の1.2倍以上になると、その内容にかかわらず、平均治療費の高い歯科医院から順に、行政指導を受けなければなりません。
医療費削減のための手法だとは思いますが、これでは、一人ひとりに密度の濃い治療(濃厚診療)はできません。

実際、きちんと診療していても、カルテの記載が充分ではないと言う理由などで、不正請求とされ、厳しい処分が下されてしまうことがあり、医療機関にとっては死活問題です。

このカルテの記載が、曲者です。
「患者様に説明したことを、あらためて、紙に書き直し、患者様にチェックをいただいて、その紙を渡し、写しを保存する。また、その要点をカルテに記載する。」などと決められたため、かなり事務量が増え、その分診療のための時間が結果的に減らされ、それだけで実質的な診療抑制(当院では、1割程度減)になりました。

時に、カルテをパソコンに打ち込むことが、主な仕事で、治療は二の次のように思うことさえあります。
そのくらい、カルテをきちんとルールどおり作成することは、大変です。

歯科に関しては、このような「しばり」が数多く存在し、治療の単価を下げきった上に、診療行為が抑制されるようにして、総医療費を増やさせない仕組みになっています。

3)たくさんの患者様を抱えていないとやっていけない歯科の現状、悩む歯科医

濃厚診療を許さない日本の保険制度のもとでは、たくさんの患者様をかかえ、薄く、広く診療せざるを得ません。

そのため、一人ひとりに密度の濃い治療をしていると、1日に診療できる患者様の数が少なくなりますし、そのため予約の間隔があきすぎてしまい、患者様の望むような臨機応変な治療ができなくなってしまいます。

また、通院の利便性も失われ、連休の行楽地の宿の予約のようになってしまいます。

最近は少なくなりましたが、お口の中が崩壊している患者様などはなるべく早く通院している結果を出していきたいと思うのですが、手かせ、足かせで診療ができないような仕組みになっているため、なかなか思うようにできないのが悔しいですが、実情です。

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