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原田歯科医院

スペシャルニーズ歯科(障がい者歯科)・歯科訪問診療

ゆりかごから墓場まで、安心してかかれる歯科医療を提供します

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フッ素は虫歯を防げるか?

現在、歯科で虫歯予防のために進められているフッ素の利用法は、以下のとおりです。

①歯科医院で、高濃度のフッ素溶液(9000ppm,酸性フッ素リン酸溶液)を塗る
 ただし、2週もしくは4週の間に3-4回を1単位として、年に1,2回
 虫歯抑制率 40%程度

②フッ素洗口(フッ素洗口液、商品名ミラノール、フッ素濃度450ppm)
 毎日、就寝前、歯を磨いたあとにうがいをする
 虫歯抑制率 40%程度
 おそらく、このやり方が、一番効果が高いと思います。

③フッ素入り歯みがきの利用(フッ素入り歯みがき、フッ素濃度1000ppm)
 歯みがき時、毎回利用、うがいは、60cc程度の水のみで行う。
 虫歯抑制率 20%程度

 フッ素洗口が、フッ素入り歯みがきよりもフッ素濃度が低く、頻度も低いのに虫歯の予防効果が高いのが不思議に思われるかもしれません。
歯を磨くときは、唾液などで、歯みがき剤のフッ素濃度が下がり、虫歯予防に有効なフッ素濃度が得られにくいためです。

フッ素は、虫歯予防のための重要なアイテムの1つですが、歯みがきと、フッ素だけで虫歯を防ぐことは残念ながらできません。

虫歯予防のキーワードは、

①唾液
 よく咬んで食べることで、より多くの唾液が出ます。唾液は、口腔内をぬらすことで、歯に汚れをつきにくくします。
唾液は、さまざまな免疫物質を含み、虫歯菌を減らし、虫歯菌が糖を代謝してできた酸を中和すること ができます。
また、初期虫歯を修復することができます。

唾液こそ、フッ素よりも虫歯予防のゴールドスタンダードと考えるべきだと思います。
よくかまず、水などで、食べ物を胃に送り込むような食べ方はよくありません。
唾液の恩恵をほとんど受けられません。

私は、以前はとても大食漢で、よくかまず、水などで、食べ物を胃に送り込むような食べ方をしていました。そのころ、不思議だったのは、家族で同じものを食べたのにもかかわらず、自分だけが、食あたりをたびたび起こしたことです。
やはり、ゆっくり、よくかむことで、食物が粉砕され、胃液で、しっかり消化されます。
多少の細菌がいようとも、そこでほぼ死滅してしまうことで、周りの人間は、食あたりが少なかったのかもしれません。

  また、頭頸部のがんなどの放射線治療で、唾液腺を破壊された方などは、唾液の量が少ないため、急激に虫歯ができ、口腔内の崩壊が起こることが知られています。

②食習慣
 食事のあと1時間が、虫歯のできる時間帯になります。ちなみに、食事とは、「口の中に糖が入る」ことです。
飴やジュースを飲むことも、食事をしていることとカウントします。
このことから、当院では、

1)飴、ソフトキャンディーなどは控える
2)ジュース、スポーツドリンクなど糖が入っているもので、水分を取らない。

の2点をお願いしています。
これはかなり、効果があります。

③歯みがき
 食後、毎回歯みがきができればよいですが、無理なときは、寝る前だけは、完璧に歯を磨いてください。そのときには、フッ素入りの歯みがきを使いましょう。そして、うがいは、60cc程度の、少な目の水で行い、フッ素が口の中に残るようにすると効果的です。

寝ているときは、唾液の分泌が少ないため虫歯になりやすい時間帯ですが、逆に、フッ素の口腔内の濃度は、比較的長く保たれます。

以上の3点がクリアできたときに、フッ素はその効果を最大限に発揮できます。
そのときこそ、フッ素は虫歯を防げるといえるのではないでしょうか?

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